当初の報道から一転!ダイヤモンドヘッド銃撃警官2名死亡と火事の詳細

ワイキキ近くのダイヤモンドヘッド高級住宅地で発砲事件と火事 警官2名死亡 7軒全焼火事ハワイで安全に過ごすための知識・事件情報
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捜査が進み当初の報道、日本で報道されている内容と事実とは全く異なる事件展開になっています。
ハワイの中でも憧れの高級住宅地、ワイキキビーチに近いダイヤモンドヘッド麓の閑静な住宅街で同時に起こった銃撃事件で警察官2名死亡、7軒全焼火事という二つのショッキングな事件について、その状況や背景について最新情報を詳しくお伝えします。

事件当日に事件のあった家にいた人物

・Jerry Jarda Hanel 69歳 チェコ共和国出身
Cainさんの家に、家のメンテナンスをする代わりに無料でベースメントに15年以上滞在。
Cainさんに暴行を加え(または死なせ)、二人の警察官を射殺し、Giselaさんの脚をガーデニング道具で刺し、家に火を放った容疑者。
事件現場で本人のものと思われる焼死体が発見。(身元未確認)

・Lois Cain 77歳
この家の大家。事件現場で焼死体が発見。(1/25身元確認)
Hanelによって殺害されたと言われていますが、死因はまだわかっていません。

Cainさんの顔写真はこちらのハワイニューサイトにあります。
https://www.hawaiinewsnow.com/2020/01/24/wake-diamond-head-tragedy-police-chief-seeks-tighten-loopholes-gun-laws/

・Gisela Ricardi King
テナントのキング家の一人。
Hanelから暴行を受けていた大家のCainさんを助けようと地下室に行き、その際Hanelに三又のガーデニング道具で脚を切りつけられ重症を負いました。

・David King
テナントのキング家の一人。
近所の人から逃げるよう告げられ、息子と一緒に家の外に避難して無事。

・Janice Morrow 53歳
Cainさんの親友。
事件当日は、事件の起きる30分前にヨガ教室のため外出して不在。

事件の経緯

2020年1月19日(日)朝9時頃、警察は女性から助けが必要という通報を受け現場へ急行。

最初に駆けつけた警察官が、たまたま近くを通りがかった医療訓練を受けた戦地経験者の退役軍人の男性と、プールの脇で脚を負傷して倒れているGisela Ricardi Kingさんを外へ運んで救助している時に、次に現場に到着した警察官グループに向けて容疑者が発砲し、女性警察官のTiffany Enriquezさんが射殺されました。

その後も容疑者は発砲を続け、今度は男性警察官のKaulike Kalamaさんが射殺されました。

事件が起こった際、Gisela Ricardi Kingさんは近所のJennifer TemaさんにCainさんが地下のHanelのアパートで危険にさらされていると伝え、JenniferさんはHanelのアパートへ向かいました。

そこでJenniferさんは激しい口論と棍棒のようなもので、おそらくHanelがCainさんを殴っているような音が聞こえたといいます。

さらに警察官たちが駆けつけた時、濃い黒い煙がその家から立ち上り家は炎に包まれました。

やがて消防車が駆けつけましたが、警察はまだ容疑者が生存していて消防士たちに発砲する恐れがあるとして消火活動を制止しました。

その後警察に守られながら消防士達による懸命な消化活動が続けられましたが、7軒の家が全焼し、その他の家にも被害が及ぶ大火事となりました。

現場の写真を見ると、まるで戦地のような大変物々しい雰囲気に包まれていた様子が伺えます。

事件が起こる30分前にその家を出たMorrowさんは、ヨガレッスンを終えてウォルマートにトロリーで向かっている途中、10:15頃に友人からの電話で初めて事件のことを知りました。

そしてその当日、ハワイに持参したもの全てを火事で失ったMorrowさんは元々予定していた夜の便ですでにロサンゼルスの自宅に帰宅しています。


事件のあった場所

ワイキキビーチにほど近い、ダイヤモンドヘッドの眺めの良いスポットに行く際に通るメインの道から一本奥に入ったところです。

最初の誤情報

当初、Hanelに刺され脚に怪我を負ったのは大家のCainさんで、Morrowさんは行方不明になっている2人の女性のうちの一人と考えられていましたが、実際には行方不明者になっているのはCainさんの方(1/25現在死亡が確認)で、Morrowさんは事件発生30分前にヨガレッスンに行っていて無事でした。
そして既に自宅のあるロサンゼルスに帰宅しています。

事件の背景

実際何がHanelの狂気的な行動の引き金となったのかは現在のところわかっていませんが、CainさんはHanelに対して、家からの立ち退きを命じる書類を公的に提出したところでした。

近所の方の話によると、オーナーのLois Cainさんは気前がよく、とても思いやりのある女性でした。

HanelはオーナーのCainさんの好意で、家のメンテナンスをする代わりにベースメントに15年もしくはそれ以上の間無料で住まわせてもらっていました。

Hanelは精神を患っていて、自分は監視されて盗聴されていると思い込んでいたようです。

近所との揉め事も絶えず、CainさんはいつもHanelをかばっていましたが、容疑者の飼う犬が死んで、その後新しい犬を飼うことをCainさんが許可しなかったことから関係が悪化したという話もあります。

Morrowさんの話によると、HanelはいつもCainさんや近所の人を脅して、家を燃やしてやると言っていたそうで、周囲の人のことをスパイだと思い込んでいました。

昨年2019年5月には、家の外にドラッグディーラーがいると警察に嘘の通報をしたとして、次回は逮捕すると警告されています。

実際にその際に撮影された映像です。Hanel本人が話している様子も映っています。

 


度重なる911緊急電話の悪用で、Hanelは事件のあった翌週には裁判所出廷が予定されていました。

MorrowさんはCainさんと20年来の親友でロサンゼルスから訪れていて、3週間半ほどその家に滞在し、Hanelを立ち退かせるためにCainさんを手助けしていました。

ハワイの新聞紙Honolulu Star Advertiserによると、ハワイ滞在中にMorrowさんは5、6回ほどホノルルの社会福祉事務所に電話して、HanelがCainさんを脅したり、CainさんのオフィスからCainさんを締め出して不便を強いるなどして高齢者虐待があったとして通報し、ワイキキの派出所にもHanelの脅しなどの行為について通報していたそうです。

Morrowさんは他にもソーシャルワーカーの派遣要請なども行い、丸二日かけて助けを求めましたが、それはCainさんが自分で処理する問題だと言って誰も何をしてくれなかったと言っています。

また、ハワイのニュースKHON2では少し違った報道をしています。

こちらのKHON2のニュース動画では、銃撃戦の様子が少しと以前のHanelの様子、Morrowさんの電話インタビューが映っています。

Morrowさんは12/27からハワイを訪れ、3−4日ほどかけて派出所に2回、成人保護サービス、オンブズマン、州検察官など様々な団体に連絡し、とても危険な状態であることを伝えたと言っています。

そして保健社会福祉省が、Cainさんに対する高齢者虐待があるという申し立てを、12/30にMorrowさんから確かに受領していたということがわかっています。

が、これに対して保健社会福祉省は、なんとCainさんが法で定める「脆弱な成人」の基準を満たしていたなかった言っています。

またMorrowさんはこの動画のインタビューの中で、Cainさんが洗濯をしている時にHanelがCainさんをカメラで動画撮影したり、Cainさんが乾燥機に洗濯物を入れている時にCainさんのすぐ後ろに立ったりととても気味が悪いことをしていたと言っています。

そして知人によれば、警官2人の死は、市と州機関がHanelの危険行為に対する警告を無視した結果だと記しています。

殉職した2名の警察官について

・Tiffany Enriquezさん 38歳
22歳、17歳、11歳の3人の娘の母であり、一人の男の子の祖母でもありました。

そして2人目の孫も数ヶ月後に会えるという状態でした。

以下はTiffany Enriquezさんの22歳の長女、Teiyaさんのツイッターからです。


ボディビルダーでもあったTiffanyさん。ボディビルディング関連のサイトでもこの事件のことが取り上げられています。

BREAKING: Bikini Competitor Tiffany-Victoria Enriquez Dies During Police Work
https://fitnessvolt.com/tiffany-victoria-enriquez-death/

・Kaulike Kalamaさん 34歳


妻と14歳の息子を残してこの世を去ったKalamaさん。

2003年にホノルルのマッキンリー高校を卒業。ホノルル警察に9年間勤めていました。
家族を養うために、より多くシフトに入っていたそうです。

ワイキキの派出所の前にはたくさんの献花がありました。



事件当日実際に見た黒い煙

ずっと天気の悪い日が続いていたハワイですが、先週の土曜から晴れて絶好のアウトドア日和になった週末、私たち夫婦はアメリカ本土から訪ねてきてくれた友人達と共に車でワイキキに向かっていました。

カパフル通りを走っている時、ただならぬ大量の黒煙がダイヤモンドヘッド〜ワイキキビーチのあたりでもくもくと立ち上っているのを見てカイマナビーチあたりのコンドかホテルが火事になっているのではと私たちは心配になりました。

次から次へと消防者などの緊急車両がカパフル通りを走ってきて本当にただ事ではないという感じでした。

11時頃ワイキキビーチ沿いのレストランでブランチしている時もテラスからその黒煙が見え、なかなか消化が進んでいないようでした。

その時実際に私達が見た黒煙が、このページのトップにある写真です。

その時はまさかあの閑静なダイヤモンドヘッドの住宅地でこのような悲惨な事件が起きているとは想像だにしませんでした。

私と旦那さんも、もし仮にどこにでも住めるならオアフ島ではあの辺りが一番いいねなどと話していた憧れの場所だったのですが、側からはわからぬ様々な近所同士のトラブルがあったと思うと複雑な思いです。

本事件が与えた社会的影響

銃について

容疑者が使用していた銃は、猟銃やミリタリーの方が使用するような長いタイプの銃だったようですが、現在もまだ見つかっていません。

警察によると、Hanelは銃を合法に所有していませんでした。

Morrowさんの話によると、銃の所有者はCainさんの後夫、2005年に亡くなったハワイの景観建築家、Raymond Cainさんがコレクションしていたものだったそうです。

そして銃が格納された箱は、Cainさんのベッドの下にありました。

つまり、合法に銃を持っていないHanelが10年も前に亡くなった人の銃を勝手に持ち出して2名の警察官を射殺したということです。

すでに亡くなった方が所有していた銃が野放しというのは恐ろしいことです。
実質誰でも銃を手にすることができる可能性があるわけですから。

もしきちんと10年前に所有者が亡くなった時点が銃が回収されていたら。

せめて、銃の入った箱の施錠管理が徹底されていたら。

もしくはHanelが銃の存在さえ知らなかったら、2名の警察官は死なずに済んだでしょう。

余談ですが、ハワイ州では昨年、レッドフラッグという人々に危害を与える恐れのある危険人物から銃を一時的に没収できる条例を可決させましたが、まだ法の抜け道があるとして議会ではそれを規制する方向で既に動いています。

その抜け道とは、現在ハワイ州では、ある特定の銃について、ハワイ州内では最大15日、ハワイ州外では最大75日、合法に身辺調査や許可証の必要なく人に貸すことができるというものです。

これはこの事件が発生する前から問題視されていたことで、ハワイライフル協会はこの規制に反対していますが、本事件がそれに拍車をかけることになりそうです。

精神を患った人へのケア

ハワイの新聞紙Honolulu Star Advertiserに、この事件と関連して精神を患っている人が自分でその必要性を自覚していないことがあるという記事が掲載されていました。

CainさんはHanelにメンタルヘルスの治療を受けるよう促していましたが、Hanel本人は自分自身に何も問題がないと思っていて治療に対して興味を持たなかったといいます。

早い段階で適切な方法で問題にアプローチできれば解決できるもので、ほとんどの精神障害者は危険ではなく、今回のような事件に至ることは至って稀であるとNAMI Hawaiiのエグゼクティブディレクター、Macdonald氏は強調しています。

また、もし精神障害者の誰かが人に危害を与える危険のあるような場合には、警察に連絡しCIT Officerを派遣してもらうよう頼むことをアドバイスしています。
CIT Officerというのは、精神障害者などにどのように対応するかなどの訓練を受けた警察官です。

想像ですが、この事件をきっかけに今後このCIT Officerが増えるのではと思います。

行政の介入範囲

自己責任の果てMorrowさんが各所に助けを求めた際に「それは本人が対処すべき問題」と言われたと言っていますが、Cainさんが自分でHanelという人物を家に住まわせたわけだから自己責任、行政は関与しないと言われているように取れなくもありません。

が、Hanelがこの家に住み始めたのは15年も前のことで、Cainさんも旦那さんもご存命で余裕もあり、Hanelの精神障害の度合いもそれほどでもなかったでしょうし、将来自分がHanelに虐げられるような事態になるとは想像もできなかったに違いありません。

時間とともに状況は変わるものです。

なんでも自己責任で片付けることが原因なのか、縦割りなどの行政システムが原因なのか、それ以外に原因があるのかわかりませんが、そのしわ寄せが警察官2人の死と7軒の全焼火事というのは大きすぎる代償になってしまったと思います。

本件については、「高齢者が虐待を受けている」という現実を捉えて行政がもっと対処することはできなかったのでしょうか。

もちろん仮にHanelを立ち退かせることはできたとしても、その後Hanelが家に戻ってきて火を放つ可能性はあったわけですが、そもそももっと早い段階で行政が介入して精神障害者対応のプロフェッショナルを派遣するなどできていたら。。

と事件が起きてからの理想論ではありますが考えずにはいられません。

もっと言えば、早い段階で問題を解決するため、精神障害者の方や自分たち、近所、すべての人たちの安全のためにも、全員が精神障害者の方への接し方を学び、専門家の力も借りながら問題が大きくなる前に適切に対処していくべきことなのかもしれません。

77歳のCainさんができることは非常に限られていたでしょうし、そう言った助けが必要な人にきちんと行政が介入する必要性をとても感じました。

正直ここハワイでは、難しいこととは思いますが。。

一方で、Cainさんの親切心がすべての発端になってしまったことを考えると、助けを必要としている精神障害者に手を差し伸べる人が今後減ってしまったり、世間的に助けること自体が無責任で悪いことだという空気にならないか今後懸念されます。

今回、Hanelが精神を病んでいたということが常に表に出がちですが、あらゆる記事を読んだ結果、個人的にはそれ以上に「孤独」が引き金となった気がします。

Cainさんを知る不動産屋の女性の話だと、Hanelは友人も仕事も車もなく、家を追い出されたらホームレスになるのは免れない状態だったといいます。

そしてHanelは「絶対にその家、エリアを離れない」とその女性に話していたようです。

またその女性曰く、CainとHanelの関係は親子のようなもので、それが彼女を頑固、盲目にさせ、近所からのHanelへの苦情にもきちんと耳を貸さなかったのではと言っています。

かつてはHanelも近所の人気者だった時期もあるようですが、時間の経過とともに近所やCainさんとの関係も変わっていきました。

特にペットの犬が数ヶ月前に死んでからはHanelは人が変わったそうです。さらに孤独になり、落ち込んでいるように見えたようです。

またHanelはペットの犬のクローンを作るためにCainさんに5万ドル(500万円以上)支払うよう詰め寄り、喧嘩になったこともあるそうです。

強い孤独、絶望感と恐怖感が、精神を病んだことによる被害妄想で助長されてこのような結果になったのではと個人的には感じました。

単なる精神を病んだ人が起こした狂気的事件で片付けられないのは確かです。

精神障害者の方は働くことが難しく、貧困に陥りがちです。

理想論ではありますが、身寄りがなかった時でも孤独や恐怖に苛まれることのないよう安心して暮らせる受け皿が必要ではないかと思います。

個人的には、鉄道の建設よりももっと優先して税金を投入すべきことがある気がします。

銃規制、精神障害者ケア、警察の対応、危険人物がいる際の消防隊の消火活動、大家とテナントのトラブル、社会福祉事務所の対応、行政介入の範囲の見直し、ホームレス問題の解消、、、

この事件が社会に投げかけた問題、与えた影響は計り知れません。

殉職された警察官のお二人に、心からご冥福をお祈り申し上げます。
ご家族ご友人の方々には心からお悔やみ申し上げます。
またこの火事で全てを失った方が、1日でも早く生活を回復することができるようお祈りします。

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